手足のしびれ
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手足の痺れで一番身近なのは「正座した後にビリビリして立てない」というもので、誰もが経験あることだと思いますが、他にもお身体に原因があって痺れを起こしているということも多くあります。痺れがあることで日常生活において困ることをあげていきます。
感覚異常
足や手をついてもあまり感覚がなく棒みたいと感じる方も多いです。筋力低下
痺れと同時に痛みを引き起こしているケースがほとんどで、その痛みのせいで運動することが困難になることがあります。物をつかんだり持ち上げたりすることが痺れによってしにくくなることがあります。
脱力感
神経が傷害されることによって手足に力が入らなくなることで起こりやすくなります。睡眠不足
ガンなどで起こる手足の痺れやヘルニアから起こる痺れは痛みを強く伴って起こることが多いです。夜間や早朝に症状が強くでることも多いため睡眠不足にもなりやすいです。今あげた5つ以外にも日常生活で困ることはまだあると思いますが、誰にでも起こり得る症状ではないかと思います。
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手足のしびれにおける当院の考え
なぜ人の手足は痺れるようになるかというと、人の身体はすべて脳からの司令によって動かされていますがその司令塔である脳や脊髄が傷害されたり、または直接神経が傷害されることによって身体に動けという司令が出せなくなり、手足に力が入らなくなったり神経が圧迫されたりすることによって痺れを起こしやすくなるのではないかと思います。
日本人に多い糖尿病の合併症は多くの方が知っている腎不全が有名ですが、他にも抹消神経傷害が含まれており、ヘルニアや狭窄症だけでなく内科的疾患にも痺れを引き起こすことがあるということになります。
整骨院にこられる方々の痺れのお悩みは、ヘルニアや狭窄症、坐骨神経痛の方が多いですが、その大体が慢性的だといわれています。ですのでヘルニアなどの経験がなく、他に内科的にも何の既往歴もない方が痺れを訴えた場合、整形外科や内科の受診をお勧めすることもあります。
自律神経失調症の症状にも痺れが含まれていることがあるので、ストレスも一つの原因として考えられます。 -
手足のしびれを放っておくとどうなるのか
手足の痺れは、放っておいてもよいものとよくないものに分かれます。原因がわかっているような場合、しばらくして痺れが和らいでいくのでそれまでやり過ごせば大丈夫ですが、痛みや痺れが強い場合は治療が必要になってきます。
症状が軽くて痺れもそこまで強くないと思っていても、気がついたらどんどん症状が強くなってきてしまう場合もあります。そういった場合はストレス性のものや内科的に問題が起きていることも考えられるので注意が必要になってきます。
ですが、多くの人が「少ししたら収まるだろう」「数日したら何事もなかったかのようになるだろう」と思って病院に受診するタイミングを逃してしまい、そのまま放置してしまうので症状が悪化してしまうことがあります。悪化するとお身体のいたるところの神経を傷害して、力が入らなくなったり排尿がしにくくなったりする可能性もあります。早急の診断と治療が必要になるので、「大丈夫だろう」と思って放置せずに早めに医療機関を受診するべきです。 -
手足のしびれの軽減方法
日常生活で起こる一時的な痺れは無理に動かさず自然に収まるのを待つだけで大丈夫です。無理に動かしてしまうとこむら返りになってしまうことがあるので注意が必要です。
また血行不良によって痺れを起こすこともありますが、その際はお風呂に浸かる、足の付け根をマッサージしたり、足首をストレッチしたり動かしてあげて血の巡りを良くすることが大事になります。
また、適度な運動をしてストレスを溜めないように1日の疲れをしっかり取ることも大事です。
市販の痛み止めを飲んで過ごされている方も多いですが、症状が気になったらすぐに神経内科などの受診をし、原因を特定して1日でも早く治療することが一番大事です。
そして、疾患を伴っての痺れの場合、その状態によっては手術という選択肢もあります。 -
お勧めする手足のしびれに効果的な施術メニューは?
痺れにおいては基本的に保存療法が優先的に行われますが、あくまでも症状が軽い方になります。重症の場合の選択肢には手術が含まれます。
ヘルニアでの痺れや坐骨神経痛の痺れの場合は、整骨院での症状改善を痺れメインに考えるのならば、鍼が効果的ではないかと私は思います。神経を圧迫している筋肉を直接的に刺激して緩めることにより、筋肉が緩み神経の圧迫を減らすことができると思います。
もうひとつは自律神経に対する施術がいいと思います。痺れを引き起こす原因には自律神経の乱れによるストレスから起こることもあるので、自律神経を調えてあげストレスの解消を行うことがいいと思います。普段からのストレスの軽減の取り方の指導もしっかりしてあげることで、日常でのストレス解消を自分でもできるようになると思うので、そういった指導も適切に行うことが大事だなと思います。
あとは冷えから起こる場合もあるので、パラフィン浴や過流浴といった整骨院に置かれている温熱機器を用いて血流をよくして冷えを取り除いてあげるのが効果的ではないかと思います。 -
軽減するために必要な施術頻度は?
脳卒中や重篤なヘルニアでの痺れの場合は早急の手術が求められますが、手術後何年もたっている場合の整骨院での施術は週3から2回の頻度で行うのがいいのではないかと思います。
毎日でも良いのですが、その刺激に慣れてしまったら効果がおそらく薄れてきてしまうかと思います。
「手足を冷やさないようにする事」と「ストレッチをする」というのは毎日ご自宅でも出来ることなので、ぜひご自身のためにもその二つは毎日行っていただきたいと思います。
ストレスから来るものに関しては、日常的なストレスが多いことがほとんどだと思うので、まずは自分のストレス発散方法を見つけることと、一旦落ち着いて深呼吸し、気持ちを整えるというところから取り組んでいきましょう。
痺れで不安を持っている方はまず、すぐにでも病院を受診してください。今後の治療方針を決めて早期の改善を目指すことがご自身のためになるので、辛いと思ったら少しでも早く治療をはじめてほしいです。