悩みタイトル

手根管症候群という言葉はあまり聞きなれない言葉だと思いますが、症状としては主に手のひら、親指から薬指にかけてのしびれや痛みが出現します。初期の症状として人差し指、中指のしびれが出てその後症状が悪化すると親指と薬指にもしびれが出現します。手を振ったり指を曲げ伸ばしすると痛みやしびれが楽になるという特徴があります。また、症状は明け方に強く、朝目を覚ました時に手のしびれや痛みを感じます。手のこわばり感が症状として出ることもあり、症状が進行すると親指の付け根の筋肉が萎縮してしまい、親指と人差し指で綺麗な丸(OKサイン)を作ることができなくなってしまいます。

手根管症候群に関する当院の考え

手根管症候群がどう言ったメカニズムで発症するのかというと、手首にある手根管というトンネルのような部分で神経が圧迫され、そこに手首の動きが加わることでしびれや痛みが出現します。手根管は手首の骨と靭帯で構成されていて、骨と靭帯の間を神経(正中神経)と9本の指の筋肉の腱が通っていて、その部分は伸び縮みすることができません。外側に広がることができないのでトンネルの内部の圧が高まると内側の神経を圧迫してしまいます。仕事や家事、スポーツなどによって手首を使いすぎることによっても発症してしまうため、骨折などの大きな怪我をされたことがない方でも症状が出ることがある点が手根管症候群の怖いところです。

手根管症候群はなぜ起こるのか?

手根管症候群が起きるメカニズムについて詳しくご説明すると、一つの理由として正中神経の筋肉による圧迫があります、なぜ神経が圧迫されるとしびれや痛みが出るのかというと神経は長時間圧迫されると機能が低下し、正常に働くことができなくなります。そうすると神経が異常な興奮状態になってしまい、神経が脳に伝える感覚にも異常が起きることでしびれや痛みが出てしまいます。また、使い過ぎによって腱と腱が摩擦してしまい、その部分に起きた炎症によって発症するものがあります。手根管の中を通っている腱は指を動かす筋肉の腱なのでパソコン作業や細かい作業の繰り返しが原因で手根管症候群が起きる場合もあります。

手根管症候群を放っておくとどんな症状が現れるのか

手根管症候群の症状は段々と進行していきます。まず、正中神経が支配している領域である人差し指と中指にしびれや痛みなどの症状が出ます。特徴として明方にしびれが強く、手を振ったり指の曲げ伸ばしによって症状が緩和します。その後症状が進行するとしびれ、痛みが親指や薬指にも出てきてしまいます。神経に支配されている筋肉にも影響があるので親指の付け根の部分の筋肉が萎縮してしまい、指の細かい動きができなくなります。服のボタンがかけづらくなったり、湯呑みやジョッキが持ちづらい、親指と人差し指の間を大きく開けなくなるなど日常の動作にも悪影響があります。

手根管症候群の改善に効果的な当院の施術メニューは?

手根管症候群の原因の部分でもご説明した通り、筋肉の硬さや使いすぎによっておきるものが多いので、当院では腕の筋肉をほぐすために鍼治療をお勧めしています。鍼治療はピンポイントで筋肉の硬結部分にアプローチすることができ、筋肉の硬さを取り除くことが得意なので指圧だけをおこなうよりも効果が大きい施術となっています。鍼には炎症を抑える効果もあり、圧迫が起きている部分に直接施術を行うことで痛みの緩和、炎症の改善ができるので、症状の改善だけでなく根本的な原因も取り除くことができます。またお体の状態によっては肩周りの筋肉に特化した肩甲骨はがし、体の土台である骨格の矯正を行うことで施術の相乗効果の期待もできます。

その施術を受けるとどう楽になるのか

鍼治療を行うことで筋肉の緊張がほぐされると腱と腱の間の動きがスムーズになり、炎症の原因を解消することができます。また、炎症が起きている部分に鍼をすることで内部の圧を減少させ、神経が圧迫されて起こるビリビリとしたしびれや痛みを取り除きます。神経は筋肉よりも再生が遅いため症状の改善には時間が必要ですがしびれや痛みがなくなることでお仕事中のパソコン作業、朝起きた時の手の痛み、育児や家事で指をうまく使えないなどと言った患者様の日常生活に与える悪影響を解消することができます。

改善するために必要な施術頻度は

症状の強い初期は施術と施術の間をなるべく少なくしてお体の状態がもとに戻ってしまわないよう出来るだけ多くご来院されることをご提案しているため、週に2、3回のご来院をお勧めしています。人の筋肉の細胞は90日周期で生まれ変わります、3ヶ月で体が変化し、6ヶ月で変化したものが定着、9ヶ月で体の状態が安定、12ヶ月で脳が良い体の状態を覚えてくれます。お仕事やご家庭の状況とも合わせて無理のない範囲で施術ができるようにご提案させていただきます。